現在、フランス語の語学学校に通っている。
せっかくフランスに住んでいるので現地の言語はちょっと喋れるようになりたいというのと、なんとなく外国の学校に憧れがあったというフワッとした理由である。
パリカトリック大学
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行ってるのはパリカトリック大学付属のフランス語コースで、週3(各3時間)で通っている。その名の通り、普通の大学に用意されているフランス語コースで、語学学校としてはソルボンヌ大学のフランス文明講座と並んでパリで一番有名な学校である。
A1(基礎)からC1(大学レベル)まで5つのレベルがあるのだが、私はA1に通っている。(ちなみに入学時点で、あいさつ、自己紹介とどこに住んでますくらいが言えるレベル)
キャンパスの様子
キャンパスはパリ6区にあり、こんな感じ。
授業について
クラスメイト
1クラスは15人くらいで、アジア人3割、アメリカ人5割、スペイン、イタリア人が2割という感じ。語学学校だとアジア人はアジア人で固まるというが、私も例のごとく一番仲がいいのは韓国人である。(40歳くらいで高校の先生をしていたが、一年休職して奥さんと一緒にフランスに来たらしい。奥さんは記者で、パリの政治を勉強する学校に通っているとのこと。)
私としては英語もできるようになりたいのでなんとかアメリカ人とも仲良くなりたいのだが、いかんせんネイティブ英語がマジで速すぎて全然ついていけない。こんなに聞き取れないと思わなかった。
英語禁止
まず初めての授業の最初で「このクラスで英語は禁止です」と言われてびびった。え!?フランス語わからなくて来てるのにフランス語で授業を!?
これが意外となんとかなっている。先生は身振り手振りを交えて話してくれるのでなんとなく意味は通じるし、最初は文字すら使わず、+、−、♂、♀みたいな記号を多用して教えてくれる。配られる資料も最初はほとんどイラストである。
日本だと、日本語と英語の対応づけから始める(This is a pen.=これはペンです、的な)。日本語に別の言語をマッチングしていき、徐々に言語空間を広げていく形式である。
対してフランスでは、記号や身振り手振りを交えつつ、少しずつボキャブラリーを増やしていく。それを繰り返すことで徐々にフランス語の世界観を手に入れていくのである。理屈はよくわからんけどなんとなくわかってくるという感覚があり、面白い。
日常生活で話すことに特化したカリキュラム
上記のやり方なので、だいぶ日本の英語の勉強の仕方とは異なる。
日本では文法やボキャブラリーを重視していて、文法を順番に学びながら読む、書くトレーニングをしていく。
フランスの私の語学学校の場合は、実際の生活の場面(学校で挨拶する、バスに乗る、ホームページを見る等)を想定した問題を解いていき、その中で必要な文法、読解、リスニング、ライティングの訓練を積んでいくという形式である。妻がB1クラスに通っているので、テキストを見せてもらったのだがB1クラスであっても形式は同じで、その中で習う文法や文章が難しくなり、テーマが難しくなるだけである。(フランスの偉人についてだったり、夏休みの思い出を語るなど)
しつこく基礎を叩き込み体に慣らす
日本だとカリキュラム通りに割とサクサク進んでいくと思う(現在形やったらすぐ過去形みたいな)。ざーっと文法を全部さらって、言語がどういう構造なのかを知るのが優先で、かなり早い段階で色んな時制や形の文章をかけるようになると思う。
しかしフランスの場合は、日常生活の中でコミュニケーションが取れることを優先しているため、文法、リスニング、ライティング、スピーキングをバランス良く行い、かつ同じような内容の問題を何回も解かせる。頭で理解するだけではとっさの会話で言葉が出てこないため、考えることも必要なくなるまで体に覚えさせるんだよ!!的な思想である。
(まぁフランス語は動詞が主語によって変形しまくるし、男性名詞・女性名詞が名詞毎に決まっていて、それによって定冠詞が変形するなど文法がめちゃくちゃ複雑なのもあるのだと思う。)
よって、非常に進みが遅い(私がA1クラスだからというのもあると思うけど)。ガンガン進んで、ついていけなくても困るが・・・。全部の文法を網羅するまで何年かかるんだろうかと思う。
どっちが教育として優れているかはわからないが、私のようにフランス語で生活しなければならない人にとっては今の体に慣らす教え方はありがたいと思っている。
以上!