善悪の彼岸

ノリと勢いでフランスに来たエンジニアが個人開発や好きな哲学、フランス生活について書くブログ。

フランス西側周遊貧乏旅①~港町ル・アーブル,断崖の街エトルタ編~

通っているフランス語の語学学校が秋休みということで,10月の終わりから1週間授業がないらしい。せっかくフランスに来たので,どこか旅行に行きたい!となった。

最初はイタリアに行こうと考えたのだが,計画が直前になったせいで航空券が高い。お金に余裕もないのでまずはパリ以外のフランスに行こう!ということで,6日間かけてフランス西側を周遊してきた。今回はその中で一日目・二日目に訪れたル・アーブルとエトルタを紹介しようと思う。

 

全体の日程

港町を経由しつつレンヌへ向かう

以前からなんとなくヨーロッパの港町にあこがれを持っていて,今回はフランスの港町を経由しつつ,フランス第三の都市,レンヌを起点にモンサミシェルやサンマロに行く旅程をたててみた。

日程は以下の感じ

詳細日程

移動は基本バス,レンヌからサンマロのみTGVを使った.

 

いざ!パリから港町ル・アーブルへ・・・!しかし・・・

パリから郊外へのバスはパリ郊外のLa Defance駅から多く出発している.私たちも8:30発パリ→ル・アーブル行きのFlix Bus(フランスの格安バス)の乗るため,La Defance駅に向かった.

行くぜル・アーブル!

 

さて,8時40分を過ぎてもバスは来ない.電光掲示板には「遅延」の文字.まぁフランスだし多少はね!とホームで待つ.しかし9時を過ぎてもバスは来ない.これはなんかヤバそうだぞとざわめく乗客たち.電光掲示板の表示はすでに次の便の表記に変わっている.その時SMSにメッセージが!

「732便は現在90分遅れです」のメッセージ.Flix Busではよくあることらしい.

え?90分遅れ?さすがに予想を超えてきた.11時について昼飯食べてエトルタに移動する予定だったのになぁ・・・まぁ仕方ないのでベンチで待つ.それからきっかり90分後,バスは駅に到着した.(遅れる時間については正確なのがウケた)

パリを抜けて田園風景を走ること1時間半,まず最初の街ル・アーブルに到着した.

ル・アーブル到着

港町ル・アーブル,これは翌日の朝撮った写真

ル・アーブルはフランスで最大規模の港町で,パリに比べて建物がかなりモダンな感じである.街並みがとても整理された感じだし,人もパリほど多くなくとても住みやすそうである.(犬のう〇ちが落ちてない!)あまりにも街として完成されていて雰囲気ものんびりしていて正直ちょっと住んでみたくなった.

パリより道が広くて,綺麗.建物も新しい

というのも第二次世界大戦中にノルマンディー上陸作戦から続くアストニア作戦の艦砲射撃と空爆でボコボコに町が破壊され,戦後に建築家オーギュスト・ペレによって再建されたという経緯を持つためらしい.街全体が再建都市として世界遺産に登録されているとのこと.すげえ、どおりで綺麗なわけだ.クロードモネの「印象・日の出」という有名な絵で描かれた町でもある.

クロードモネ「印象・日の出」

ル・アーブルには美術館などがあるものの,観光スポットは多くないため,崖の上から街並みを眺められるらしいエトルタという街にバスで向かった.このバスのシステムが面白く,最初に乗車してから1時間以内ならば何回乗り換えても1.8ユーロで追加料金なし.乗り換えしなければどこまでいっても1.8ユーロだった.エトルタとル・アーブルは約30km離れており,1.8ユーロは非常に安く感じる.あまり多く人も乗っていなかったしどうやって運営しているのだろうか・・・.

どこまでも広がる原っぱと畑と海.なんだかいい感じである.

バスに一時間ほど乗るとエトルタに到着した.

 

断崖の街エトルタ

エトルタは、風雨にさらされてできた自然のアーチを含む断崖でよく知られていて,アルセーヌルパンシリーズの「奇岩城」の舞台にもなっているらしい.

バス停から降りた風景.いかにもヨーロッパの小さな街という感じでテンションが上がる

可愛らしい建物のお土産屋さんやレストランを抜けると大きな浜が見えてきた.

 

エトルタの浜と断崖.ちょっと江の島っぽい

崖の上からの眺めがいいらしいので,頂上の教会を目指して登っていく

かなりの急斜面を登っていく.犬を連れて登ってる人もたくさんいた.

20分ほど歩き,崖の上に着いた.

崖の上から一望できるエトルタの街

天気もよくめちゃくちゃいい景色だった.

 

反対側も断崖絶壁.全く柵はなし.雑草のせいでどこまで崖が続いてるかも曖昧なため正直クソ怖かった.

会社を辞めてから10か月.よくわからんけどめちゃくちゃ遠いところに来たなとか,辞めたことが良かったか悪かったかはこれから次第だが,たぶん会社辞めてなかったらこの光景見れてねえな(おそらくパリに旅行に来てもエトルタまでは来ない)とか考えていた.

断崖からの景色も見れて満足したのでまたバスでル・アーブルに戻った.

 

ル・アーブルで夜飯探し

ル・アーブルに戻ってきた

ル・アーブルに着くと大分日が傾いていたのでホテルにチェックインし,夕食を食べるレストランを探すことにした.Googleマップで検索すると,いい感じに安くておいしそうなレストランが浜辺近くに何軒かあることがわかり,トラム(路面電車)を使って行ってみることに.

 

トラムを降りて,浜辺を進んでいくが一向に,レストランが出てきそうな気配がない.まさか・・・と思いつつとにかく向かう.

 

なんとレストランがあるはずの場所は何もない更地であった・・・5.6軒あるはずの周囲のレストランも全く存在しない.

 

めっちゃ歩いてきたのになんもないんだけど.絶望.

え!Googleマップには営業中って書いてあったじゃん!なんでや!と,よくよく調べてみると浜辺周辺のレストランは,海の家のように夏のバカンスシーズンのみ期間限定で営業しているらしい.知らなかった・・・.オフシーズンに店を閉じるのは割とよくあることらしい.またひとつ賢くなったぜ・・・.みなさんは気を付けてください.

 

仕方なく,駅の周辺のレストランに入り,ハンバーガーを食べるのであった.

 

なんか牛肉のハンバーガー.確か15ユーロくらい.

次回に続く.