最近ディズニー+で配信され、今週最終回を迎えたMARVELのドラマ「デアデビル:ボーアゲイン」がめっちゃ面白かったので共有したい。
デアデビルとは
マーベル・テレビジョン制作「デアデビル:ボーン・アゲイン」では、盲目の弁護士であり特殊な能力を持つマット・マードック(チャーリー・コックス)が、活気溢れる法律事務所で正義のために闘っている。一方、犯罪組織を率いていたウィルソン・フィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)は、ニューヨークの政界に打って出る。互いの生きざまが浮き彫りとなるなか、ふたりには宿命の対決が待っている。(公式より)
デアデビルはマーベルのヒーローで、目が見えない代わりにその他の五感が超鋭くなってしまった主人公マット・マードックがニューヨークを舞台に日中は弁護士として市民を守り、夜は犯罪と戦うヒーロー・デアデビルとして活動するという物語である。
元々、Netflixで2015年~2018年に計3シーズンでドラマ化されており、MCUとしてカウントされているか微妙な扱いを受けていたのだが、この度、正式にMCUの作品かつドラマシリーズの続編としてこの「デアデビル:ボーン・アゲイン」が作られたのである。
ということはドラマシリーズ見とかないと見れないやつ?
私は全くドラマシリーズを見ないで今回初めてデアデビルを見たが特に問題はなかった。制作側もこの作品からデアデビルを見る視聴者が多くいることをかなり意識あいているっぽい。確かに前シーズンのキャラクターは登場するものの、今作品から見始めても問題ないような作りになっていた。(結局ボーン・アゲインを見終わってから前シーズンも気になって見始めたがw)
では今作品の魅力を語っていきたい。
ヴィランがめちゃくちゃ魅力的
デアデビルにはシリーズを通してメインヴィランとして犯罪王キングピン(ウィルソン・フィスク)が設定されており、今作でもメインヴィランである。巨体で怪力だが特に超能力は持たないただのおっさんなのだが、ニューヨークの犯罪者や犯罪組織を裏で束ねているヤバいヤツである。このボーン・アゲインでは、なんとフィスクがニューヨークの市長に当選してしまう。キングピンは裏でも表でも街を牛耳り始め、街を影で守るデアデビルたちヒーローを「自警団」と呼び、追い詰めていく...という流れになっている。扱いはほとんどダブル主人公レベルで、作品の半分はフィスクが悪戦苦闘しながら市長として活動する様子が描かれている。もちろん、フィスクは市民の生活を良くするために市長になったわけではなく、裏の目的があるのだが、紛いなりにも市長としての責務を全うしようとしており、単なる悪に収まらない多面的な魅力を備えている。しかも表向きは良い市長を演じなければならないので、街を守るデアデビルとも完全に敵とは言えない場面が出てくるのが面白い。また、フィスクは自分の邪魔になりそうなやつを見つけたらあの手この手を使ってぶっ殺すヤバい奴なのだが、妻のことは本気で愛しており、この妻との夫婦関係の変化も見どころである。
悪と正義が交錯するストーリー
表では市長としてにこやかに業務をこなしながら、裏では犯罪王キングピンとして犯罪組織を束ねているフィスク。一方で日中は弁護士として法に則って市民を守る主人公マードックは、夜はヒーロー・デアデビルとして法をガン無視して悪人をボコボコにしている。目的は違えど暴力を使って他人を服従させるという意味では似た者同士なのである。これが面白い。悪の力が増長すればするほど正義側も苛烈になっていく。このテーマ性はダークナイトにも似ている。
ギリ納得できるレベルの超能力
前述した通り、主人公マット・マードックは視力を失った代わりにその他の五感が鋭いという設定であり、心音の変化で被疑者の嘘を見破れるなどチート能力を持っている。また、メインヴィランのフィスクも人の頭を潰せるほどの怪力の持ち主である。しかし、両名とも最近のマーベル作品から見ればかなり地味な能力である。だが、地味だからこそ、生々しく暴力的なデアデビルの戦闘シーンや、権力と頭脳で他人を従わせるキングピンの怖さが際立っており、重厚なサスペンスに色を添えている。空を飛んだり、平行世界に移動したり、魔法を使ったりとインフレし放題、風呂敷広げ放題の最近のマーベル作品の中では、かえってストーリー全体がコンパクトにまとまっており見やすかった。
他作品との兼ね合いでがんじがらめになっている今のマーベルの中で単品で見れる良作
最近のマーベル作品は、前提知識として見ておかなければいけないドラマや映画が膨大にあるのが普通である。しかも他作品との兼ね合いがあるため、他作品のヒーローを出さなければならないなど、かなり脚本的にも縛られた状態で作られたんだろうなと感じる作品が多い。そういう作品の中で「デアデビル:ボーン・アゲイン」はすっきり単体で見れる作品になっており非常に楽しく見れた。ぜひ皆さんも見てみてください。来年のシーズン2が楽しみである。