善悪の彼岸

ノリと勢いでフランスに来たエンジニアが個人開発や好きな哲学、フランス生活について書くブログ。週2更新。

初めてDELFを受けてきたがスピーキングむずすぎワロタ

前々回まで大学院受験の話を書いてきたが、9月から授業が始まるのに向けて、本格的にフランス語の勉強をやらないとやべえと焦っている。YouTubeでフランスや他のヨーロッパの国々に留学している人を見ると皆さん言語の壁にぶち当たっているが、そうやって「言葉が通じなくて悔しい!」と言っている人がドイツ語C1(C2が一番難しいので普通に上級者)とか持ってたりする。

 

恐らくフランス語のA1コースをたかが4ヶ月受けたくらいでフランスの大学院に進学するやつなんて私くらいだろう。どう考えてもヤバい未来が見える。授業の内容が全くわからず、先生に「あなたは一体何を言っているの?」と詰められ、友達もできず、グループワークもハブられてボッチになる未来が・・・。ヤバいまじでヤバい。やべーどーしよー。

 

というわけで、まぁ絶望していても仕方ないので現在の実力を測るべくDELFのA2レベルを受けてきた。なんとかこの1回でA2に受かって、ちょっとB1行きかけくらいの語学力で授業開始を迎えたいところ。

 

DELFについて

DELFとはフランス語学力資格試験のことで、英語で言うIELTSやTOEFLに相当するフランス語のテストである。A1,A2,B1,B2,C1,C2の6つのレベルがあり(C1,C2の試験はDALFという)、今回私が受けたのはA2。初心者にちょっと毛が生えたくらいのレベルである。日本でDELFを受ける場合は、春と秋の二回しかチャンスがないがフランスでは毎月受けることができる。試験はリーディング・リスニング・ライティングの筆記試験と、スピーキング試験の2つに別れていてそれぞれ別の日に受験する。今回私の場合は筆記試験の1週間後にスピーキング試験という日程だった。

 

試験会場

試験はAlliance Francaise de Parisで受けてきた。アリアンス・フランセーズは政府公認のフランス語教育機関で、語学学校としても有名である(値段が高い)。あとで妻から聞いたのだが、パリでDELFを受けるよりパリから少し出た地方で受けるほうが安いらしい。知らんかった。。。

オサレな建物(wikipediaより引用)

筆記試験はまぁまぁ

筆記試験当日、集合場所に行くとインド系、アラブ系、アジア系と多種多様な人種の受験者が集まっていた。A2だと大学院に進学というより働ける最低限のレベルという感じなのでより移民感が強い。埼玉で普通免許の試験を受けたときを思い出した。集合時間になると皆で試験場所に移動し、受験番号に合わせた部屋に入るという感じで、だいぶオペレーションがしっかりしていて良かった。試験の前の説明は全てフランス語で何言ってるか全然わからんかったけど。試験自体はまぁ多分5,6割は取れたんじゃね?という感じ。(DELFは全体で50点以上取れていれば合格)

 

スピーキングがピンチ

筆記試験が思ったよりも手応えがあったため、かなり油断してしまっていた。DELFのスピーキング試験は3つのパートに分かれている。Part1は自己紹介と自分についての簡単な質問、Part2は与えられたお題について2分間喋る、Part3はある状況(買い物や映画の日程決め、隣人からの頼み事)について面接官とロールプレイングを行う。このPart2がやばかった。

 

今回のテストでのPart2のお題は「通っていた学校であったイベントについて、どういうイベントだったか2分間話す」というものであった。私はいくつかのお題に合わせて文章を制作した上でテストに望んでいたのだがそんなお題は対策していなかった。てかA2なのに難すぎないか?ピンチである。最初は文化祭について話そうと思ったのだが、私のチンケな語彙力では説明できそうにない。仕方ないので、予め用意していた「山登りの思い出」の内容を改変して「高校であった山でのハイキングイベント」としてでっち上げることにした。ちなみに元々用意していた山登りの話は実際の話で、10年前に神奈川の大山に登った時に土砂降りにあい、激しい雷の中下山したが、別の登山者が運悪く雷に打たれてしまい亡くなってしまったという内容であった。覚えていたこの内容を高校時代のハイキングに改変して途中までは順調に喋っていたのだが、緊張のせいで「雷」という単語をド忘れしてしまった。ヤバい。言葉に詰まって長時間話せなければ減点に繋がりかねない。焦った私は咄嗟に「土砂振りの中、友達が転んで死んでしまった」という内容に書き換えた。また、「~が怖い」という表現だけ覚えていたので、「それ以来山に登るのが怖い」と結んだ。あまりの内容に面接官ドン引きである。普通は追加の質問が来るのだが、内容がやばすぎて追加の質問は無しでワロタ。

 

感想

DELFは結果が分かるまでに1ヶ月ほどかかるので、まだ結果は届いていないのだがなんとなく落ちた気がする。いやーやはりスピーキングが目下の課題になりそうである。なんとかこの二ヶ月でそこそこ意思疎通が取れるくらいまでになり大学院生活を迎えたい。